ごきげんよう!元証券ディーラーの公認会計士KYです。
2024年から「新しいNISA」がスタートしますね。
私は「新しいNISA」をよりよく活用するためにマネックス証券で口座開設し、NISA口座の金融機関変更も行ってきました。
そしてついに、この2023年12月23日、マネックス証券のNISA口座のつみたて投資枠で、2024年1月からの投資信託の積立投資を設定しましたので、その投資信託と買付けの理由、実際の積立方法等について解説していきたいと思います。
そもそもNISAって何?
NISAとは、株式や投資信託等の少額投資非課税制度のことで、事前登録した「NISA口座(非課税口座)」内で毎年一定金額の範囲内で買付けた株式等について、売却益や配当金などに対する税金が非課税になるというものです。
NISA口座以外の口座では、株式の売却益や配当金などに対して約20%の税金がかかりますので、とってもお得な制度といえます。
2024年からは「新しいNISA」がスタートするのですが、金融庁ホームページ「新しいNISA」を参考に私がその概要をまとめたものが次になります。
ここで、「投資信託」「積立投資」について説明しておきますね。
- 「投資信託」:投資家から集めた資金(=投資家が購入した資金)で運用会社が運用してその成果を還元する金融商品。
- 「積立投資」:「累積投資」や「ドル・コスト平均法」とも。同一の金融商品を一定期間ごとに一定額購入し続ける投資方法のこと。購入金額を固定することによって、金融商品の単価が安いときは多くの数量を購入するのに対して、高いときには少ない数量しか購入しないため、結果として平均購入単価が下がることが多くなる効果が見込めるとされる手法。
また、2023年11月末時点で、金融庁ホームページ「新しいNISA」では、そのポイントについて次のように掲げられています。
- 非課税保有期間の無期限化
- 口座開設期間の恒久化
- つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
- 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)
- 非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)
「新しいNISA」で積立投資する投資信託
公認会計士KYの「新しいNISA」の活用方法
私は2024年から「新しいNISA」を次のように活用していこうと計画しています。
- 成長投資枠でトータル1,200万円まで日本株を買付け
- つみたて投資枠で資産分散の効果を検証するための実証実験
「つみたて投資枠で資産分散の効果を検証するための実証実験」とは、「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」と「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品に50%、世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品に50%ずつ配分する投資信託」にそれぞれ同額の「積立投資」をして、それらのパフォーマンスを比較してみようとするものです。
今回は、それらの投資信託について、マネックス証券のNISA口座のつみたて投資枠で、2024年1月からの積立投資の設定をしました。
なお、私の「新しいNISA」の活用方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
つみたて投資枠で積立投資を設定した投資信託
今回、NISA口座のつみたて投資枠で、2024年1月からの積立投資を設定した具体的な投資信託は次になります。
- 「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」:SBI・全世界株式インデックス・ファンド
- 「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品に50%、世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品に50%ずつ配分する投資信託」:楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」は、まさに「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品に50%、世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品に50%ずつ配分する投資信託」です。
積立投資する投資信託として選択した理由は、つみたて投資枠の対象商品となっている投資信託で「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品に50%、世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品に50%ずつ配分する投資信託」はコレしかなかったためです。
「全世界の株式」ではなく「先進国の株式」であれば、「ドイチェ・ETFバランス・ファンド」という投資信託もあったのですが、元々「全世界の株式」にしようと思っていましたので、迷わず「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」にしました。
ただ、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」については、少し我慢している点もあります。
それは「世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品」への投資については原則として対円での為替ヘッジを行うとしている点についてです。
現在のように、日本の金利が低い状態で米国等の海外の金利が高い状態にある場合は為替ヘッジのコストが高くついてしまいますので、その分、50%を占める「世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品」のパフォーマンスが悪化してしまうことを心配しています。
一方で、私が投資するかどうかは別の話として、「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品」と「世界の債券を対象とした指数に連動する金融商品」の配分比率が異なる類似商品のラインナップ「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」(株式70%:債券30%)「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」(株式30%:債券70%)がそろっているのは好印象だったりします。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド
「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」は「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」です。
積立投資する投資信託として選択した理由は、つみたて投資枠の対象商品となっている投資信託で「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」のうち、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」の「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品」と同じ株価指数を対象とした投資信託で、かつ、マネックス証券で買付けることができる投資信託の中では、信託報酬という投資信託のコストが最安の投資信託だったためです。
FTSE Global All Cap Index
「FTSE Global All Cap Index」は全世界の株式市場の動向を表す時価総額加重平均型の株価指数で、国・地域別では米国、日本、欧州などの先進国株式に加えて、中国やインドなどの新興国株式も対象としており、銘柄の規模としては大型株、中型株から小型株までを含めた約9,000銘柄の株式で構成されています。
時価総額でウェイトをかけていることもあり、国・地域別の構成比では、2023年5月末時点で、世界最大の時価総額を誇る米国が約60%で首位、次いで日本が約6%程度の2位となっており、半分以上が米国株式となっていることは知っていた方がいいでしょう。
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」の「全世界の株式を対象とした指数に連動する金融商品」の株価指数が「FTSE Global All Cap Index」で、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」(株式50%:債券50%)とのパフォーマンスをよりよく比較するためには、同じ株価指数と連動する「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」(株式100%)の方が望ましいだろうと考えました。
なお、「FTSE Global All Cap Index」を対象の株価指数とする「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」では、2023年11月現在で「PayPay投資信託インデックス 世界株式」という投資信託の方が「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」よりも信託報酬が安いのですが、同じく2023年11月現在でPayPay証券とPayPay銀行でしか取扱われておらず、マネックス証券での買付けはできません。
MSCI ACWI Index
全世界の株式を対象とした指数には「FTSE Global All Cap Index」の他に「MSCI ACWI Index」というものがあります。
むしろ、「MSCI ACWI Index」の方が「FTSE Global All Cap Index」よりも有名だったりしますし、「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」の信託報酬が安かったりもします。
「MSCI ACWI Index」は全世界の株式市場の動向を表す時価総額加重平均型の株価指数で、国・地域別では米国、日本、欧州などの先進国株式に加えて、中国やインドなどの新興国株式も対象としており、銘柄の規模としては大型株から中型株までの約3,000銘柄の株式で構成されています。
「FTSE Global All Cap Index」との違いは小型株を含まないことで、その分、構成銘柄数も少なくなっています。
なお、国・地域別の構成比に大きな違いはなく、2023年5月末時点で、米国が約60%、日本が5%から6%の間くらいで、半分以上が米国株式となっていることは変わりません。
ただ、「MSCI ACWI Index」を対象とした「全世界の株式を対象とした指数に連動する投資信託」では「FTSE Global All Cap Index」を対象としたものより、一段と信託報酬が安い投資信託があります。
2023年11月現在では「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」「Tracers MSCI オール・カントリー・インデックス(全世界株式)」といった投資信託がそれに該当し、これらの信託報酬は同水準の安さです。
中でも「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は有名で規模も大きく、同水準の信託報酬といっても「以下」とつけて上限としてその水準を示していることから、提示した水準より安い信託報酬になる余地があると思います。
私の場合は、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」とよりよいパフォーマンス比較を行うために、あえて対象の株価指数(「FTSE Global All Cap Index」)が同じの「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」を選択したのですが、そのような特殊な事情がない方は、単純に信託報酬の安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」といった「MSCI ACWI Index」を対象とした投資信託を選択した方が合理的だと思います。
補足ですが、「MSCI ACWI Index」を対象とした投資信託では、2023年11月現在で、数字上でだけかもしれないものの、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」よりも安い信託報酬を明示しているものもあります。
「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」がそれなのですが、2023年11月現在でマネックス証券では取扱っていないものの、主要ネット証券の楽天証券とSBI証券で取扱っているようです。
実際の積立方法
私は、今回、マネックス証券で2024年1月からの投資信託の積立投資の設定を行ったのですが、決済方法としてはクレジットカード積立を選択しました。
クレジットカード積立によるポイント付与
松井証券を除く主要ネット証券では、投資信託の「積立投資」の設定をする際に、決済方法として各証券会社指定のクレジットカードでの決済を選択することでポイントが付与されるようになっています。
私は「新しいNISA」でつみたて投資枠を活用しようと決めた時点で、クレジットカード積立によるポイント付与をもっとも有利に受けるために、松井証券から(私にとってはベストと思われた)マネックス証券にNISA口座の金融機関変更しようと考え、実行したのですが、ようやくその準備が役立つタイミングになったというところですね。
どうしてマネックス証券にしたのかの詳細については次の記事を読んでもらえればと思います。
また、マネックス証券の口座開設手続等については次の記事でまとめていますよ。
最後に、松井証券からマネックス証券にNISA口座の金融機関変更したときの手続等については次の記事ですので、それぞれ興味のある方はチェックしてみてくださいね。
なお、2023年9月28日にマネックス証券は、「マネックスの全力NISAシリーズ第1弾」として、2024年9月30日までの期間限定でNISA口座でのクレジットカード積立のポイント還元率を最大2倍となる2.2%にアップするキャンペーンを発表しており、マネックス証券で投資信託のクレジットカード積立をすることがさらに有利になっていたりします。
キャンペーンの詳細についてはコチラのサイトで確認してもらえればと思います。
マネックス証券でのクレジットカード積立のやり方
マネックス証券でのクレジットカード積立のやり方については、コチラの「投信つみたての設定方法」で丁寧に説明されていますので確認してもらうといいと思います。
私も上記リンク先のサイトをみながら設定していったんですよね。
以上、公認会計士KYでした!!
今回、マネックス証券のNISA口座のつみたて投資枠で、投資信託の積立投資を設定しましたので、その投資信託と買付けの理由、実際の積立方法等について解説させてもらいました。
みなさんにとって少しでも参考になるようなものがあれば、私もうれしいですね。
みなさんが最高の相場に巡り合えますように!