ごきげんよう!元証券ディーラーの公認会計士KYです。
私はNISA(少額投資非課税制度)がスタートした2014年からNISA口座での投資を始めていますので、今年でNISAデビュー10周年になります。
私がNISAで投資を始めた頃、16,000円程度だった日経平均株価が2023年3月末で28,000円強となっていますので、浮き沈みはあるはずですが、かなりもうけやすい10年だったように思います。
今回の記事では、私の2023年3月時点のNISA口座での全資産や運用成績、直近の取引等の履歴などを公開させてもらいますね。
2023年3月時点でのNISA口座の全資産
相変わらずマニアックすぎる資産内容
私の2023年3月末時点のNISA口座における全資産は次のようになっています。
我ながら相変わらずマニアックすぎる資産内容ですね。
これをみて「何をやっているのか、さっぱりわからないなぁ」と思われた投資初心者の方、大丈夫ですよ。
やっていることがマニアックすぎて、そう思われるのが正常ですし、たとえ投資経験が豊富な上級者でも「みたことがない個別銘柄ばっかり」と思われる方がほとんどのような気がしますので。
ここではザックリと投資した金融商品が2023年3月時点で次のようになっていることがつかめれば十分です。
- トータル…332万円
- 日本株…203万円
- 投資信託…68万円
- ETF/ETN…61万円
念のためフォローをしておきますと、私のようにマニアックなことをしなければ投資でもうけることはできないってわけではないと思っていますので、安心してくださいね。
私なりにNISAという非課税制度を最大限活用しようと考えて行動した結果、こんな感じになっちゃったんですよね。
今回の記事では深掘りしませんが、私のNISA口座での投資の方向性についてまとめた記事がありますので、大枠についてはそちらで確認してもらえればと思います。
また、「投資信託」はいいとして、「ETF」「ETN」については何それって方も多いかもしれませんので、ちょっと用語解説をしておきますね。
少しややこしいかもしれませんが、次のような感じです。
- 「投資信託」:投資家から集めた資金(=投資家が購入した資金)で運用会社が運用してその成果を還元する金融商品。
- 「ETF」:証券取引所に上場され、株式のように売買ができる投資信託。
- 「ETN」:証券取引所に上場され、株式のように売買ができる債券で、発行する金融機関がその信用力をもとに価格が特定の指標に連動することを保証するもの。
一覧表の見方についての説明
念のため、一覧表の見方についても説明しておきますね。
水色と白のパートは2023年3月末時点の資産の状態をあらわしていて、緑と黄色のパートが前年末、今回でいうと2022年12月末時点からの変動をあらわしています。
水色と白のパートの最も右側の「時点価額」が2023年3月末時点の時価による金額で、「取得費/当初価額」というのが基本的には金融商品を買付けたときの金額になります(例外あり)。そして、これらの差額が「評価損益」になります。
なお、例外とは、(現行の一般)NISAでは「ロールオーバー」といって、非課税期間が終了したときに新しい年の非課税枠を利用することで非課税を継続することが選択可能だったのですが、その際に「取得費/当初価額」がそのときの時価の金額に置き換わるケースなどのことを指しています。
緑と黄色のパートですが、「株/口数」に注目すると、完全ではないのですが、売買などによって変動していることがわかります。買付けのみ、売却のみならわかりやすいのですが、両方ある場合は差引の数字(ゼロもありうる)になるなど、これだけでは判断できないこともあります。
2023年3月時点のNISA口座での運用成績
2023年3月までの累計の運用成績
NISAがスタートした2014年から2023年3月までのNISA口座での運用成績は次のようになっています。
- 総投資額 5,944,077 円
- 総回収額(手数料差引後) 4,650,945 円
- 純投資額 1,293,132 円
- ポジション時価総額 3,320,599 円
- 累計利益(手数料差引後) 2,027,467 円
ザックリというと、金融商品を594万円分買付けて、売却や配当などで465万円ほど回収したところ、実質的な手出しが129万円程度になっています。
そして、2023年3月末時点で保有している金融商品の時価の総額が332万円ですので、だいたい203万円程度もうかっていることになります。
2023年1月から3月までの運用成績
2023年の1月から3月までの運用成績は次のようになっています。
- 総投資額 282,200 円
- 総回収額(手数料差引後) 429,487 円
- 純投資額 ▲147,287 円
- ポジション時価総額 119,094 円
- 累計利益(手数料差引後) 266,381 円
金融商品を買付けたのが28万円なのに対して、回収が43万円ですので、この期間では投資した金額よりも回収した金額の方が15万円ほど多かったことになります。
回収した金額が多かったのに2023年3月末時点で保有している金融商品の時価の総額が2022年末時点から12万円増加していて、2023年1月から3月までで27万円ほどもうかっています。
2023年3月にシリコンバレーバンク破綻など海外の金融不安を背景として世界的に株式相場全体が下落する場面もありましたが、2022年末から2023年3月末までの期間でみると株式相場全体はかなり好調で、NISAでの私の保有株式の一部でも大きく株価を上昇させるものがありました。
なお、日本を代表する株価指数である日経平均株価は、2023年3月末で2022年末と比べて約7%ほど高い28,041.48円となっています。
2023年1月から3月までのNISA口座での取引等の履歴
2023年1月から3月までの間にNISA口座でどのような取引をしていたのかについて次の表にまとめてみました。
NISA口座から特定口座への移管に伴い評価損が確定
まず、日本株式のビーグリー(3981)、投資信託のJPMワ・CB(正式名称は「JPMワールド・CB・オープン」)について、NISA口座で買付けた金融商品の非課税期間終了に伴って「特定口座」へ払出(移管)されており、「税務上の買付金額」が時価に置き換わるとともに評価損益が確定しています。
- 「特定口座」:上場株式等の譲渡益課税等について、個人投資家の申告・納税手続を簡素化するための口座制度。あらかじめ証券会社へ特定口座の申込をすることにより、上場株式等の譲渡益課税等について、証券会社が損益の計算を行い「特定口座年間取引報告書」を交付してくれるようになり、さらに「源泉徴収あり」を選択することにより、証券会社が納税まで行い税務申告を不要とすることもできます。
非常に残念なのですが、今回のビーグリー(3981)等のように、非課税期間終了時に買値よりも値下がりしていた場合は、特定口座へ払出(移管)された後に売却するとときに、もともとNISA口座でなく特定口座で買付けたケースと比較して多く税金を支払わなければなりません。
今回のビーグリー(3981)でシミュレーションしてみると、ビーグリー(3981)の買値は購入手数料等を含めて1,827円なのですが、特定口座へ払出(移管)された後に1,500円で売却したとすると、特定口座で買付けていたなら(「税務上の買付金額」は1,827円のままで利益がありませんので)税金はかからなかったのですが、私のようにNISA口座で買付けているケースでは(「税務上の買付金額」が1,156円に置き換わり、1株あたり344円の利益に約20%の税率が課されるため)100株あたり約7,000円の税金がかかってしまいます。
NISA口座での投資は、もうかったときは約20%かかるはずの税金が非課税となるのですが、このように非課税期間終了時に買値よりも値下がりしていたり、損失を確定したりした場合には、それなりに大きい税務上のデメリットがあります。
そのため、NISA口座での投資には、損失がでる可能性が低く、確実性の高い投資が望ましいといえるでしょう。
私も、株式を買付けるうえでも、できるだけ損失がでる可能性が低くなるように銘柄選びをしているつもりだったのですが、今回のビーグリー(3981)については残念な結果となってしまいましたね。
新しく株式銘柄を1銘柄買付け
次に、毎月継続している投資信託のJPMワ・CB(正式名称は「JPMワールド・CB・オープン」)と三井住友DSベトナム(正式名称は「ベトナム株式ファンド」)の「積立投資」に加えて、株式を新しく1銘柄買付けています。
- 「積立投資」:「累積投資」や「ドル・コスト平均法」とも。同一の金融商品を一定期間ごとに一定額購入し続ける投資方法のこと。購入金額を固定することによって、金融商品の単価が安いときは多くの数量を購入するのに対して、高いときには少ない数量しか購入しないため、結果として平均購入単価が下がることが多くなる効果が見込めるとされる手法。
新しく株式を買付けたNo.1(3562)は、情報セキュリティ機器の開発・販売を主力としている会社です。
日本でもサイバー攻撃が高度化するとともに増加していて、その対策の必要性が社会的に広く認識されてきていることから、情報セキュリティ機器を中小企業向けに販売しているこの会社のチャンスになるんじゃないかと注目していました。
ここ数年の業績の成長も素晴らしく、株価はすでに上昇を始めてからしばらく経ったところで、高値掴みになってしまうかなと迷っていた面もあったのですが、シリコンバレーバンク破綻など海外の金融不安を背景として2023年3月に世界的に株式相場全体が下落する中、株価が下押ししたタイミングで買付けることができたといった感じですね。
今後、この会社の株価が実際にどう動くかについては確定的なことはいえませんけど、きっと業績の成長は継続していくんじゃないかと期待しています。
配当金や株主優待などの株主還元をゲット
あと、3月に配当金で20,000円を、株主優待で6,000円相当をゲットしています。
私は配当金等の株主還元にはそれほど期待していなかったのですが、やっぱり色々ともらえるとうれしいものですね。
色々な株式を買い進めた結果、いつの間にか12月決算の会社が増えていたことと、東証の市場再編などもあって上場会社全体として株主還元に力を入れる会社が増えたことなどが貢献してくれました。
実際に私の保有株でも、配当金を増やす会社が多くなっていますよ。
さらに、ユニフォームネクスト(3566)が1月1日に1株を4株にする株式分割を実施してくれましたね。
「株式分割」とは、株式を発行している会社が、1株を複数に分割し、発行済み株式数を増やすことです。
今回のケースでいうと、1株を4株に分割して各株主の保有株式数は自動的に4倍になるのですが、理論上1株の価値は4分の1になるため、実質的な資産価値は変わりません。
ただし、株価(最低売買金額)が引き下がり買いやすくなることで購入する投資家が増えるといった効果が見込まれ、現状でも株価の上昇要因としてとらえられることが多いこともあって、株主還元の強化策のひとつとして受け入れられています。
ユニフォームネクスト(3566)の株式分割の発表自体は2022年12月で、その時点で株価が2日連続でストップ高した後に反動で戻していたところ、2023年2月の決算発表での好業績でもストップ高、業績の成長期待を背景に2023年3月末時点でも上昇基調を継続しています。
参考までに2022年10月から2023年3月までのユニフォームネクスト(3566)の株価チャート(日足)を載せておきますね。
NISAでの目標達成への道
最後に、現在の私のNISAでの目標と、その進捗状況について示しておきたいと思います。
現在の私のNISAでの目標は、手数料差引後の累計利益で300万円を突破することです。
2023年は世界的に株式相場全体が好調だったこともあって、私のNISA口座のポジションもまずまずのスタートとなっていて、目標達成までにあと100万円というところまできています。
ただ、株式相場全体の好調さは一時的なものかもしれず、海外の金融不安が再燃して株価が大暴落するようなことが起こる可能性が指摘されていますので、油断はできない難しい相場環境だと思っています。
本当にそうなってしまうと、もちろん私のNISA口座のポジションも大きく累計利益を失ってしまうことになるはずですが、逆に考えると、そのときが株式等のいい買い場なのかもしれませんので、将来の爆益を狙って日本株を中心に色々と買い進めるつもりでいます。
そんな私を応援してもらえるとうれしいですね!!!
以上、公認会計士KYでした!!
みなさんが最高の相場に巡り合えますように!